今月に入り、為替は実体経済とは裏腹にコロナウイルスの影響を織り込んできており、やや落ち着きを取り戻してきたように思えます。
~ドル円~
ドル円は、今月106.90-109.39の横ばいで推移しています。
米国の迅速な金融政策・財政政策の効果もありパニック相場が一巡し、今後は短期的なコロナへのニュースや発言で値動きが多少上下してくると思いますが、正常に金融政策方向へドル安バイアスがかかっていく可能性が高くなっています。原油相場の下落もドル円の上値を抑えてくるものと思います。
しかし、短期的には新たな材料が出てこない限り、大きく上にも下にもトレンドが発生する可能性は低く、引き続き突発的なニュースに注意を図りながら今週は上昇すれば売り叩くシナリオです。
~日経平均~
株式市場、日経平均はダウの上昇につられる動きや日銀のETF買い入れが株価を下支える材料となり先週は上昇する展開となりました。
しかし、今後実体経済の悪化が著しく出てくる懸念から4時間単位の足で見ると上値は限定的でテクニカルでも上値が抑えられる展開が続いています。先週金曜日に米製薬会社がコロナの治療薬の臨床実験に成功したとの報道で寄り付きから上昇する場面も見られましたが、高値を上抜けることは出来ず下落しています。
米国では感染拡大のピークが過ぎたとの見方もある中で日本はやっと緊急事態宣言を出すなどの他国から遅れをとっている状態や日本は米国のような迅速な経済対策が打ち出せていないなどの違いから、今週も引き続き横ばいになりながらも上昇局面では直近高値におさえられて推移してくるものとみてシナリオを立てています。高値を上抜けてきてもGW前に断続的に上昇してくるとは思えず、上値は限定的と見ています。